【政治】「コンクリートから人へ」破られた公約…八ツ場、それは翻弄された町

【政治】「コンクリートから人へ」破られた公約…八ツ場、それは翻弄された町
1 : ◆SCHearTCPU @胸のときめきφ ★:2012/11/18(日) 13:54:19.91 ID:???0 ?PLT(12557)
民主党は前回選挙のマニフェスト政権公約)のトップに税金の無駄遣いを掲げた。
道路やダムといった公共事業の利益誘導で票を集めた自民党との違いを鮮明にし、
政権交代を果たした。風穴をあけたのは、有権者個人に向けた公約を掲げる手法だった。
「コンクリートから人へ」。その象徴が群馬県長野原町の八ツ場(やんば)ダムの建設中止だった。

政権交代の高揚感が残る平成21年9月、国土交通相に就いた前原誠司氏(50)は
就任会見で「八ツ場ダムの建設は中止する」と高らかに宣言した。
「大勢の人生を左右することを、地元への説明もなしに、宣言するとは思わなかった」
ダム建設予定地の川原湯(かわらゆ)温泉で、旅館「山木館」を営む樋田洋二さん(65)は、
こう振り返る。
地元は、民主党政権公約に八ツ場ダム建設中止がうたわれていることを知っていた。それでも、
突然の“ちゃぶ台返し”に温泉街は揺れた。昭和27年のダム構想発表以来、建設の是非を
めぐり親兄弟の間でさえ対立し、長い歳月を費やして建設を受け入れた経緯があるからだ。

地元や関係者の猛反発に加え、国交省内でも異論が噴出した。強引な手法への批判も強まった。
それでも前原氏の意向は変わらなかった。
だが、後任の馬淵澄夫氏(52)は事実上、建設中止を撤回。事業計画の再検証を経て
昨年12月には建設再開が決まった。

温泉街の土産物店を切り盛りする樋田ふさ子さん(83)は「結局元に戻っただけ。
この3年は何だったのか」とつぶやく。